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マスク備蓄プロジェクト始動=石綿被害防止でNPOなど連携-阪神大震災経験教訓に(時事通信)

 多くの建物が崩壊した阪神大震災から15年。潜伏期間が過ぎ、建物から飛散したアスベスト(石綿)を吸い込んだことによる肺がんや中皮腫などを発症する人も現れ始めた。震災の経験を教訓に、石綿被害者支援団体やNPO法人が連携し、災害の際の石綿被害を防ぐマスクを備蓄するプロジェクトを始動させる。
 震災時、建物の屋根を数え切れないほど修理したという神戸市中央区の建設会社経営十川実さん(72)。「粉じんでマスクをしないと息ができないほどだった。古い建物には石綿が多く使われているから自分も吸っただろう」と話す。
 2005年に機械メーカー「クボタ」(大阪市)が、石綿によるがんなどでの従業員の死亡を公表してから約5年。石綿の危険性に関する世間の認知度は深まり、08年には、震災時の建物解体作業で石綿を吸い中皮腫を発症した男性について、姫路労働基準監督署が労災と認定した。
 しかし、医師らで組織する石綿被害者支援団体「中皮腫・じん肺・アスベストセンター」(東京都)などは、現状では災害時に飛散する石綿の被害を防ぎ切れないと考え、「マスク・プロジェクト」の実施を決めた。
 プロジェクトでは、1枚約500円と高価な専用マスクを購入するための基金を募金を中心に創設。全国各地にマスクを備蓄し、実際に災害が起きたら被災地に集める。備蓄先や備蓄数などの詳細の検討を続けている。
 同センターは、神戸市のNPO法人「ひょうご労働安全衛生センター」と連携。16日に神戸市で震災と石綿飛散を考えるシンポジウムを共催し、基金の原資の一部とするため、会場で募金を募る予定だ。 

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